専門職の苦悩とは?

公務員採用試験
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こんな方に向けて記事を紹介しています
  • 公務員の専門職に興味がある方
  • これから公務員を目指す方
  • 公務員への転職を考えている方
  • 公務員に合格している方
  • 公務員として働かれている方
  • 専門職として働かれている方

お疲れ様です。元公務員のりょんです。

今回は「専門職の苦悩」について記事を紹介していきます。

前回の記事では、専門職の魅力的な部分について紹介しました。
行政職と同様に魅力的な部分は多くありますが、魅力な部分が時に苦悩に転じてしまうこともあります。

これから専門職を目指す方にとっては、どんな苦悩があるかって正直気になるところですよね。

本記事では、そんな専門職についての苦悩をりょんの経験談から考察していきます。

※りょんは土木職での経験値しかないため情報が土木職に偏る場合があります。その点ご了承ください。

りょん
りょん

親が就かせたい職業NO.1の公務員が定員割れで人手不足!?

一体どんな苦悩が隠されているのか、経験談から考察していきます。

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1. 専門職の苦悩

ここでは専門職の苦悩について紹介していきます。

専門職の経験から私が感じたこと、また周囲が苦悩として話していたことをまとめてみました。

以下では専門職の苦悩を考察していきますので、参考にしていただけたら幸いです。

苦悩① 異動先が限られることは苦痛に転じる場合もある?

専門職として公務員になると、各専門知識を活かした部署へ配属されることになります。

確かにその分野の専門的な知識や経験値を高めることは可能ですが、配属先が限られてしまうことでこんな弊害が生じる場合があります。

飽きてしまったらそれまで

退職まで公務員として働くとなると30年以上は同じような部署で働くことになります。

公務員の仕事を経験する中で「税金関係の部署や観光関係の部署に異動したい!」等の行政分野に携わりたい思いが強くなる場合もあるかと思います。

ただ、行政職の部署への異動を実現させるのには高いハードルがあるんです。

職種の異なる部署へ異動の希望する場合、職種変更試験という試験を受ける必要があります。

制度上は可能ですが、専門職は人数が少なくコミュニティが小さいために同職から非難を浴びやすい一面があります。
非難することの方がおかしいと思うかもしれませんが、専門職は職員同士の仲間意識が根強い風潮があるため、どうしても同職から非難を浴びやすくなってしまいます。

行政職の場合、必ずしも希望通りの部署に配属されるとは限りませんが、興味のある部署に異動希望を出せるだけで恵まれているのかもしれませんね。

もし専門分野の仕事に興味が出なくなってしまったら、非難を承知で職種変更するか、耐えるか、転職するか・・・

これは専門職の苦悩の一つと言えますね。

りょん
りょん

実際に違う分野の仕事に興味を持ち、公務員以外の職種に転職される方も多くいました。

全ての意見を叶えてほしいとまでは行きませんが、もう少し個人の意思を尊重するような仕組みを作っていかなければ職員離れは益々深刻化していくかもしれませんね。

苦悩② 職員の距離感が近いことは時に苦痛に・・・

苦悩①でも紹介していますが、専門職は職員数が少なくコミュニティが狭いため、職員同士の距離感が近い特徴があります。

仲間意識が強いことで協力しあったり、先輩が後輩の面倒を見てくれるといった面では非常に魅力的ですが、時に苦悩に生じる場合もあります。

コミュニティにうまく入れないと苦痛な環境

行政職においても組織内の職員と円滑なコミュニケーションを図れずに苦痛な環境が生まれることもありますが、異動部署・職員数が多いため、長期的に悩むことは比較的少ないです。

一方で専門職は長年同じ職員と働いていくことになるため、コミュニティにうまく入れないと非常に苦痛な環境が続いてしまう場合があります。

実際に孤立してしまっている職員は少なからず存在していました。

孤立してしまっていた職員の特徴としては以下のような職員が該当していました。

①仕事へのやる気が感じられない職員
②自らコミュニケーションを取らずにいる職員
③うまく仕事が回らず、周囲から浮いてしまっている職員

①、②については本人の意思なので仕方ない部分がありますが、③については本人だけの要因とは限らないため非常に厄介です。

一度できないレッテルを貼られてしまうと辛いのが専門職のコミュニティ。
悪い噂から仲間外れにされたり、見捨てられてしまったりする現象も起きていました。

重い仕事が回ってこないと考えれば利点はありますが、この環境では楽しく生き生きと働くことはできません。
長く働いていく上で仲間の存在は非常に大切です。
また、信頼感も非常にやりがいにつながると思います。

初めの頃は必死に頑張って認められるようにするしかありませんね。

以上の点から職員間の距離が近いことで、苦悩を強いられている職員が存在しているのも確かだと思います。

りょん
りょん

味方にできれば最高だけど、敵視されたら地獄。

こういうレッテルを貼るのって大人気ないですが、そういった環境があるのが現状です。

苦悩③ 慢性的な人手不足

この問題は専門職の大きな苦悩の一つかもしれません。

公務員の志願者が減少しているというニュースが最近話題になっていますが、中でも専門職の人手不足は各自治体で深刻化しています。

この志願者の減少、実は10年前くらいから深刻化しているんです。

特に地方部では、募集をかけても応募者が募らず、適正な人員確保を図ることのできない問題が起きているのも現状です。
実際に私が新卒で公務員試験(土木)を受験した際にも、行政職が10倍程度の倍率だったのに対し、土木職は1.5倍程度にすぎませんでした。
他の専門職についてもほぼ同様で、明らかに行政職の方が応募者が多かったことを覚えています。

受験資格に制限があるので受験人数が少なくなってしまうことは仕方ない部分もありますが、それにしても志願者が少ないと感じます。

この志願者の低迷が続くと何が起きるか・・・

若年層への業務負担が大きくなっていく

今後人員を確保できない状態が続くと、20代〜30代前半の職員数に穴が空いてしまうため、将来的に若年層の業務負担が増えることが予測されます。

特に地方部では定員割れが続いています。

年齢制限や専門試験を廃止することでなんとか人員確保しようとしている各自治体の姿勢は見えるのですが、現状は厳しい状態にあります。
最近は中途採用者の採用が増えており人員確保は改善の一歩をたどっていますが、これはあくまで一時的な補填でしかありません。

計画的に採用していかなければ、今の若年層の方が苦しい思いを強いられるのではないかと思っています。

「この先どうなってしまうんだろう・・・」

私も自治体職員として働いている時には現在の体制を不安に思ったことが幾度とありました。

中々改善の兆しが見えてこないことからも、専門職の苦悩は今後さらに増えていくのかもしれませんね。

りょん
りょん

長期的な目線で人材確保していかないと後々取り返しがつかなくなります。

個々の負担は益々増えていきそうですね・・・

苦悩④ 高度な仕事が多い

専門職は高度な仕事が多い職種になります。

専門知識が豊富なため、求められる仕事のレベルは高くなる傾向にあります。

さらに近年はどこの自治体においても予算の削減が続いています。
ただ、住民の方はそんなことを理解していないので、少ない予算で従来通りの住民サービスを提供していかなければならない状態が生まれます。

要するに、職員がこれまで以上にレベルの高い仕事を任される状態になります。

今までは外部委託してきたことも職員が直接行う場面も多くなってきました。
時には専門のコンサルが行うような業務についても職員が行うこともあります。

当然、職員のレベルは向上することには間違い無いんですが、どうしても負担は増加していきます。

「いくら知識や経験が豊富といっても、ここまで求めるのはどうなんだろう・・・?」

と不満に思うことも多々ありました。

自治体には職員研修が充実していますが、そこまで詳細でレベルの高い研修内容ではないので自分で答えを探し求めていかなければなりません。

今後さらに予算は限られたものになってくると思います。
ただでさえ人手不足で負担が増加しているのにも関わらず、求められるレベルは高くなるばかり。

高いレベルが求められるのであれば給料面に魅力的なコンサルに行った方がいいという考えも生まれるかもしれません。
その背景か、40代〜50代の中堅世代の離職率も増加しています。

専門的な分野で働くことには魅力はたくさんありますが、こうした苦悩も生じてしまうんですね。

りょん
りょん

職員の能力が上がることには間違いありませんが、負担が増えすぎると仕事にミスも増えてきます。

もう今まで通りのやり方では限界がきているのかもしれませんね。

苦悩⑤ 多部署からの依頼が多い

専門知識が豊富なことで他部署の仕事を依頼されることも多いです。

この苦悩は、建築や土木職に多いと思います。

簡易的な修繕工事で済むようなものであれば担当課で対応可能ですが、学校の耐震化であったり、緊急で防護柵を設置しなければならない現場監督業務が必要な業務に関しては行政職の職員が対応することはできません。

「専門的な知識がない!」

といった場合には専門職の出番が待っています。

年間のスケジュールに計画的に組み込まれていればいいですが、突発的な事情も多い公務員の仕事。
専門知識が少ないとできない業務に関しては、兼務(※①)といった形で専門職の職員に担当課以外の業務を強いられることが結構あります。

ただでさえ担当業務に余裕がないのに、他の部署の仕事を手伝うのは非常にストレスも大きいものになりますね。

知識や経験が豊富な分、様々なことを依頼されてしまうことは専門職の苦悩なのかもしれませんね。

りょん
りょん

知識や経験値が豊富なことは時に苦悩に・・・?

誰でも仕事が増えるのは嫌ですよね・・・

〜言葉の解説〜
※①兼務
担当業務以外の業務を掛け持ちすること。

2. さいごに

いかがでしたでしょうか?

本記事では「専門職の苦悩」について紹介しました。

記事を通して多少なりとも専門職という職種の苦悩のイメージを掴んでもらえたら幸いです。

専門性があるが故に苦悩も多い職種なんですね。
コミュニティが小さいため、「仕事に人間関係をそこまで求めたくない!」という人には若干厳しい環境があるのかもしれません。

数記事に渡って行政職と専門職について紹介してきましたが・・・

みなさんはどちらの方が魅力だと感じましたか?

私は人間関係重視派の古い人間なので専門職の雰囲気の方が楽しかった記憶がありますが、どちらを目指していくかは人それぞれだと思います。
今後の仕事のやりがいにも繋がる非常に重要な職種の選択。

みなさんは後悔のないようにしてくださいね。

りょん

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